2021年の本屋大賞に選ばれた『52ヘルツのクジラたち』を読みました!
この記事では、
・『52ヘルツのクジラたち』のあらすじ
・『52ヘルツのクジラたち』を読んだ感想
・『52ヘルツのクジラたち』から学べること
を紹介していきます!
※感想にはネタバレを含みますので、苦手な方はバックしてくださいね!!※
『52ヘルツのクジラたち』あらすじ
『52ヘルツのクジラたち』のあらすじを紹介します!
52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。
たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。
そのため、世界で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。
読書メーターより引用
孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる―。
次に登場人物を紹介します。
『52ヘルツのクジラたち』登場人物
○三島貴瑚(みしま・きこ) あだ名:キナコ
幼少の頃より両親から虐待を受け続けていた女性。
貴瑚の祖母が住んでいた大分県の家に一人引っ越してきた。
○美晴(みはる)
貴瑚の高校時代からの友人。
明るい性格で、貴瑚のことを大切に思っている。
○アンさん
貴瑚を両親の呪縛から助け出した張本人。
貴瑚いわく、顔は某アンパンのヒーローに似ているそう。
○ムシ(52)
喋ることができない少年。
母親から虐待を受けており、「ムシ」と呼ばれている。
「52」は貴瑚が彼を呼ぶときに付けたあだ名。
○村中眞帆(むらなか・まほろ)
家の修繕業者。
東京から引っ越してきた貴瑚を気にかけている。
○品城会長
「ほがらか老人会」の会長。
定年まで中学校の校長先生をしていた。
○琴美
ムシの母親。「めし処よし屋」で働いている。
中学では学校一の美少女と言われていた。
お姫様のように甘やかされて生きてきた。
『52ヘルツのクジラたち』感想
本屋大賞を受賞する作品は「世間的に重たいテーマ」を扱っている内容の本が多いという印象なのですが、
今回も見事に重たかった…!
好書好日の記事によると、町田そのこさんは「虐待とLGBT」をテーマに『52ヘルツのクジラたち』を書き始めたそうです。
貴瑚は両親から虐待を受け続けて、本当に辛い人生を歩まされていて、読んでいて目を背けたくなるほど辛くなる部分がありました。
そんな彼女を救ってくれてたのがアンさんです。
そしてアンさんは、トランスジェンダーで「女性の体で生まれ、心は男性」として生きている人物でした。
ホルモン注射を打って、ヒゲは生えており、見た目は男性だったみたいです。
アンさんの言葉で「魂の番」って言葉がパワーワードすぎて感嘆の声を出してしまいました…。
第二の人生では、キナコは魂の番と出会うよ。
『52ヘルツのクジラたち』より引用
愛を注ぎ注がれるような、たったひとりの魂の番のようなひとときっと出会える。
貴瑚は第二の人生で工場の現場で働いていました。
そして、その会社の次期社長である専務の新名主税(しんな・ちから)と出会います。
この男も貴瑚を苦しめる人物となります。
『52ヘルツのクジラたち』から学べること
・両親から虐待を受けていた人が感じている気持ちが分かる
・虐待を受けている子供の救い方が分かる
・DVをしそうな人の特徴(言動)が分かる
この2つのことが学べると思いました。
【両親から虐待を受けていた人が感じている気持ちが分かる】
これについては、
もちろん、貴瑚が感じていた気持ちが「虐待を受けるすべての人」に共通するではありません。
一つの意見として見てもらえたらいいのかなと思います。
【虐待を受けている子供の救い方が分かる】
物語が進んでいくにつれ、52を救う方法が見つかっていきます。
ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょう。
【DVをしそうな人の特徴(言動)が分かる】
これについては、新名主税の言動がDVをしそうな人の特徴が分かります。
読めば、見るからに「俺様気質」が言葉の端々から感じられると思います。
新名主税の言動を覚えておいて、そういう人とは距離を置くのがいいでしょう。
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